Anou

東京で働くバツイチ40代男性のひとり暮らし(たまにふたり)とかいろいろ。

【レビュー】モニターヘッドホンを選ぶ #1〜3万円 #趣味用

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おひさしぶりです。

ヘッドホンが欲しい。それも普通のやつではなくって、「モニターヘッドホン」というプロっぽいアレ。きっかけは少し前に購入した電子ピアノ。これまでは小型のイヤホンを接続して聴いていたのですが、どうにも物足りません。ネットで調べる内に行き着いたのが、SONY MDR-CD900STという1990年台から使用される名機。気になるものの、1万円越えのヘッドホンをネットでポチるのは抵抗があります。1〜3万円の予算設定を心に誓い、アマゾンの奥地へと向かうのであった。(@ヨドバシカメラ

 

 

はじめに

・本記事は個人の感想です(そういう人もいるのか、くらいにご覧ください)

・普段使用しているワイヤレスイヤホン:sony WF-1000XM4(満足)

・楽器歴:クラシックピアノ(10年ほど)

・普段聞く音楽:JPOP、アニメサントラ、クラシック、インストゥルメンタルなど

・本記事の価格は2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭から(ご参考まで)

 

 

 

かんたん用語解説

こちらの専門用語は、知らなくても全く問題ありません。でも、ちょっと知っておくと、いろいろなレビューサイトの感想が、より理解しやすくなるかも知れません。ご参考まで。

音場「音楽が聴こえてくることによって、人の脳内で想像される空間」のこと

一般的に「音場が狭いヘッドホン」と言う表現は、ネガティブな意味を含むことが多い

音像ヘッドホンやイヤホンなどを通して聞こえる音(ボーカル、楽器など)が、聴く人の付近で鳴っている(発生している)ように聞こえること

解像度音が細かく聴こえること、階調豊かに聴こえること。細かな音が鮮明に聴こえ、大きな音は迫力を伴って伝わること。耳に聞こえる「音の全体な質」を指すことも

側圧ヘッドホンが耳に当たる強さ、両側から頭を包む際の力の強弱

メガネをつけたまま使用する人は要チェック

 

 

 

試聴する前のお約束

悩みはじめると決められなくなってしまいそうなので、お約束を決めてから、ヘッドホン沼へと旅立ちます。

・制限時間は1時間

・ひとつのヘッドホンでの連続試聴は3分以内

・メーカーは3社に絞る(終わらないので)

・試聴する楽曲は3曲に絞る↓

youtu.be

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audio-technica

まずは1社目。サマーソニックからグラミー賞までカバーする、東京都町田市が世界に誇るメイドインジャパンの優良メーカー。オーテクの愛称で親しまれ、お求めやすい製品からプロユースまで、とても幅広い製品展開が魅力。

 

 

ATH-M40x

ATH-M40xの印象

・音場、聞こえ方含め全体的に「コンパクトで華奢」に聴こえる

・鳴り方、脚色は弱め 変に加工されておらず好印象

・音像は薄い、解像度はやや低い

・ボーカルのリップとバックの分離は弱め

・ピアノはバランスが良いが、少し遠くにある印象

・側圧はちょうど良い、メガネでも圧迫感は小

・外の音をやや防いでくれる

・参考価格:14,300円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★ 

 

 

 

ATH-M50x

ATH-M50x の印象

・音場はやや広め

・全体的に細かくて固い印象

・鳴り方、脚色は弱め

・聴こえ方は薄いが、解像感はやや高い

・ボーカルのリップも細かく聞こえる、音像が良く高再現

・ほんの僅かに、高音が耳に刺さる印象

・ピアノはバランスが良いが、少し遠くにある印象

・低音がやや強調されている

・側圧はちょうど良い、メガネでも圧迫感は小

・外の音をやや防いでくれる

・他社メーカーと比べてコスパが高そう

・参考価格:20,900円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★★

 

 

 

ATH-M70x

ATH-M70xの印象

・音場はやや広め

・全体的に細かくて固い印象

・鳴り方、脚色は弱め

・聞こえ方は薄いが、解像感は高い

・ボーカルのリップもとても細かく聞こえる、高再現

・ピアノはバランスよく聞こえる

・側圧はちょうど良い、メガネでも圧迫感は小

・外の音をやや防いでくれる

・価格が高価な分、良いヘッドホンだな、と感じさせてくれた機種

・参考価格:35,200円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★★

 

 

 

SENNHEISER

続いて2社目。ドイツ発祥、フリッツ・ゼンハイザー博士が測定機器メーカーとして創立。 音楽制作はもとより、映画や映像制作の現場でも多用されている「間違いない」オーディオメーカーのひとつ。世界で初めて、開放型ヘッドホンを生み出したメーカーでもあります。YoutuberがSENNHEISERのマイクを使用している様子を見かけることが多いですね。個人的に大好きなメーカー。

 

 

HD280PRO 

HD280PROの印象

・音場は擬似的に広げようとする印象

・全体的に貧弱な印象

・鳴り方、脚色が雑

コントラストが高い

・ピアノは残念な聞こえ方

・側圧はやや強い

・外の音を防いでくれる

・これで1万円超えです?という印象

ゼンハイザーというメーカーが好き!!という人向き

・参考価格:12,820円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★

 

 

 

HD300PRO 

HD300PROの印象

・音場は狭め

・全体的に細かく固い、ブツブツした印象

・脚色を感じる聞こえ方

・解像感は低い

・バランスは良くない

・ボーカルの聞こえ方は良いが、やや強調された感がある

・曇ったような音色も感じる

・ピアノは遠くから聞こえる印象

・低音がやや強調されている

・側圧はちょうど良い、メガネでも圧迫感は小

・外の音をやや防いでくれる

・2万超えとは感じにくいクオリティ

・参考価格:20,900円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★

 

 

 

HD400PRO 

HDPRO400の印象

・装着感は素晴らしい

・音場はやや広め

・細かな音が広く聞こえる

・鳴り方、脚色は弱め

・高精細な音の要素を幅広く感じる

・ボーカルのリップも細かく聞こえる、高再現

・全ての音が優しく聞こえる

・音量が低い

・側圧はちょうど良い、すごく良い、優しく包まれている

・外の音を防いでくれる

・下位2機種とは別メーカ機かと思う程に、クオリティが高い

・参考価格:34,120円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★★

 

 

 

SONY

最後の3社目。音響機器を始め、映像機器関連も幅広く製品展開を行い、プロユースの高度な要求にも耐えるラインナップを持つsony。The First Take でアーティストが使用するヘッドホンとしてあまりにも有名なMDR-CD900STを始め、業務用製品を多く販売しています。

 

 

MDR-900ST

MDR-900STの印象

・音場は狭め

・細かな音色が聞こえる

・鳴り方、脚色は控えめ

・側圧弱め

・外の音が結構聞こえる

・良くも悪くもフラットな印象に尽きる

・音量をかなり上げないと聞こえない

・参考価格:16,550円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★

 

 

 

MDR-7506

MDR-7506の印象

・音場は狭め

・繊細なに鳴り方、900stと似ている

・全ての要素が薄く聞こえる

・強い要素はなく、長時間聴きやすそう

・側圧はやや弱め

・外の音が結構聞こえる

・音量をかなり上げないと聞こえない

・参考価格:15,900円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★

 

 

 

MDR-M1ST

MDR-M1STの印象

・音場は広め

・細かな音が広く聞こえる

・鳴り方、脚色はほんのり強め

・聞こえ方は良い意味で厚い

・音の残響が感じられる

・ボーカルのリップも細かく聞こえる、高再現

・高音が耳に刺さる印象

・ピアノの高音再現は少しきついかも

・側圧はちょうど良い

・外の音を防いでくれる

・参考価格:34,010円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★★★

 

 

 

MDR-MV1

MDR-MV1の印象

音の聞こえ方がリッチ

残響がリアル、音場の広がりを感じる

パッと聞いて質の良さを感じるヘッドホン

ヘッドホンで聴いていることを忘れそうになるような音場に浸ることができる

試聴しなければ良かったと思う程の高性能

MDR-M1STだと刺さるように聞こえた箇所もおさまって聞こえる、レンジが広そう

ボーカルはすぐそこで聞いているかのような繊細さ、リアルさを感じる、すごい

ボーカル、ピアノなど聴きにくいジャンルが無さそうな印象

強い要素はなく、長時間聴きやすそう

側圧はやや弱め、、メガネでも圧迫感は小

外の音はやや聞こえる

・参考価格:59,400円 *2024年3月上旬時点のヨドバシカメラ店頭

総合評価:★★★★★★★★

 

 

 

試聴を終えて

audio technicaの感想

低価格のモデルでも「手を抜いて作られた感が無い」というポイントが良かったです。「正直、ヘッドホンの性能差がよくわからない」とか、「ひとまず低価格で買いたいんだけど、そこそこの性能のヘッドホンが欲しい」という人には、ATH-M40xがオススメだと思います。この機種は今回、試した中で最もコスパが高い製品だったように聴こえました。ATH-M70xは、最後まで悩んだ3機種の内のひとつ。audio technicaのヘッドホンは全体的に、「価格に応じたクオリティのヘッドホンが買える」というポイントが素晴らしい。安定の日本製。

 

 

SENNHEISERの感想

私は今現在、カメラのマイクや有線のイヤホンでSENNHEISERの製品使用しています。ですので、試聴前は最有力のメーカーだったのです。が、HDPRO400以外は正直言って微妙なヘッドホンばかり。期待が高かったのでガッカリでした。HDPRO400も良い感じだったのですが、価格の近しいATH-M40x(audio technica)やMDR-M1ST(sony)よりは性能が劣る印象。最後まで悩んだ3機種の中に、SENNHEISERはランクインしませんでした。エントリー機種は、熱心に開発していないのかも知れません。残念。

 

 

sonyの感想

私はミーハーなので、モニターヘッドホンと言えばMDR-900STだろう。と思っていました。ですが、MDR-900STとMDR-7506は「バランスが良いことはわかるが、物足りない」という印象。仕事として長時間聴くことに適しているんだろうな、とか、元の素材を素直に味わうには良いんだろうな、という感じはありましたが、今回は趣味の用途なので私のセレクトからは早々に外れました。正直、MDR-900STを買うつもりだったのですが、試聴は大切ですね。そして、今回試聴した全機種を通して最も高品質さを感じたヘッドホンはMDR-MV1Qでした。価格が頭一つ飛び抜けているので、評価としてはズレているのですが、「高級のヘッドホンとは、こういうことか。これが沼か、、、。」という感想。予算を気にしなくて良いなら買っていましたが、上限を3万円としていたので、泣く泣くセレクトから除外。でも上位機種の品質を知ることで、今回の1-3万円の製品に対して冷静な判断ができそうな気もしました。幅広く試聴すること、大切なのかもしれません。

 

 

最後に

Bluetoothイヤホンと違って、接続の手間がかからないのが有線の良いところ。サクサクと試聴できました。とは言え、集中して試聴したせいか、1時間という制限時間を超えそうになりました。終盤は3機種に絞って試聴を繰り返します。そして、私が最終的に選んだ機種は、、、長くなってしまったので、次の記事で!!