2024年6月25日(火) ~ 2024年9月23日(月・休)まで東京国立博物館で開催された、「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」を観てきました。少し前の振り返り記事ですが、写真を中心にまとめます。

国立博物館本館は、何度来ても、その荘厳さに圧倒されます。


7月一杯までは予約なしで入館できたそうなのですが、8月からは事前予約制に切り替わりました。9月の中旬には、その事前予約も売り切れるという事態に。事前に券を入手していなかったら、会期終了近くの鑑賞は無理だったかもしれません。

会場は博物館の平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジの3箇所に分かれています。最初は平成館からスタート。写真が撮影可能だったのは、本館1階ラウンジのみでした。

本展は、当館の収蔵品、その建築空間と美術家・内藤礼との出会いから始まりました。内藤が縄文時代の土製品に見出した、自らの創造と重なる人間のこころ。それは、自然・命への畏れと祈りから生まれたものであり、作家はそこに「生の内と外を貫く慈悲」を感じたといいます。会期中、自然光に照らし出される展示室では、かつて太陽とともにあった生と死を、人と動植物、人と自然のあわいに起こる親密な協和を、そっと浮かび上がらせます。本展を通じて、原始この地上で生きた人々と、現代を生きる私たちに通ずる精神世界、創造の力を感じていただけたら幸いです。(公式サイトより)

展示はどれも非常に繊細な内容でした。展示物自体ももちろん、構成、見せ方など、時間をかけて見ていると気づくような、何もわからないような。具体性があるような観念的なような。かと言って、作家個人の独創性のみが高められた作品ではなく、、、。

哲学的というか、何とも言葉で表現しにくい、不思議な空間。


本館1階ラウンジは、内藤礼の作品を見に来た人以外も鑑賞できるエリアでしたが、多くの人が「???」となっていました。最も、内藤礼氏の作品を目当てに来た私も同様でしたが。

私は本館特別5室の空間、作品がとても気に入りました。会期の前半の平日に来て、一日中ぼーっとしていたかった(一部、座って鑑賞できるエリアがある)。

鑑賞後は、本館の裏を散歩します。





この↓写真の正面奥付近が、先ほどの作品群が展示された場所。屋外にも展示物があったそうなのですが、私にはわかりませんでした、、、。



緑と本館の建築物とのコントラストが美しい。



茶屋で休憩を、、、と思ったのですが、1時間ほど並ぶそうなので退散。残念。


時空を超えた交感がなされる会場は、空間よりも広く、時間よりも深く、目には見えない存在、耳では聞こえない声の確かさを感じ取る契機となることでしょう。本展の体験を通して、原始この地上で生きた人々と、現代を生きる私たちに通ずる精神世界、創造の力を感じていただけたら幸いです。(公式サイトより)
振り返ってみると、公式の案内文のラスト↑はどこか腑に落ちる感じがしました。現地でもらえた作品案内資料は細かくて見えにくいですが、きちんと作品名を読んでから鑑賞すると、理解が進むような気もしました。簡素な見た目の中に、熟考され抜いた思考のかけら、作家の静な熱気のようなものをわずかに感じた気がします。

仕事のことを忘れて、普段と全然違う時間軸、空間の中に身を置けた豊かな体験でした。
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