上野の国立西洋美術館で開催されている、「自然と人のダイアローグ」展を観に行ってきました。その3。全体の会場マップはこちら。①のエリアで、すでにモネ、マネ、ルノワール、、、巨匠たちの作品を観られたのに、まだ1/4程度でした。本展はボリュームが凄そうです。
-目次-
2.彼方への旅
ここから、「2.彼方への旅」のエリアに入ります。
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ「夕日の前に立つ女性」
本展で注目の絵画の一つに挙げられていた本作。演劇のような、ドラマチックなワンシーンです。
こちらのサイトが詳しかったです。↓
ヨハン・クリスティアン・クラウゼン・ダール「ビルニッツ城の眺め」
カール・フリードリヒ・シンケル「ビヘルスヴェルダー近郊の風景」
パッと見は普通の風景画。ですが、よく観ていると、手前の近景、川が流れる草原の中景、そして遠くに霞む街の遠景、と丁寧に描き分けられていることがわかります。構図のバランスも素晴らしい。さりげなく、緻密に成立させられていると感じました。建築家、舞台芸術家であったカール・グスタフ・カールスによる構成力なのかもしれません。
カール・フリードリヒ・シンケル「高き山々(カスパー・ダーヴィト・フリードリヒに基づく模写)」
個人的に衝撃を受けた絵画でした。画面の構成、色使い、主題、精緻さ、どれをとっても素晴らしい。真ん中の下部にある枯れた木が本作の主人公なのか、何かのメタファーなのか、非常に印象に残ります。
これは実物の迫力が凄まじい絵画でした、ぜひ会場で実物を観てほしいです。
ギュスターヴ・クールベ「波」(連作)
フランスの山岳地帯に育ったクールベにとって、長いあいだ未知の世界であった海。彼は1860年代後半から、この雄大なモチーフに本格的に取り組むようになります。 ノルマンディー地方、エトルタの嵐の海を描いた本作は、1870年ごろに制作されました。画面の半分を荒れる海が占めダイナミックに表現された大波のうねりはカンヴァスの枠を越えて手前に迫ってくるようです。黒い青緑色をした海と灰色がかった茜色の空という色彩対比、さらに絵筆とペインティングナイフによる質感の描き分けなど、簡潔な構図でありながらすぐれた技量がうかがえる作品と言えるでしょう。画面からは物語要素が一切排され、峻厳な自然の実相が客観的に捉えられています。(出典: 展示室作品解説パネル)
こちらも非常に美しい油絵でした。キャンバス自体は小さいのですが、内包するエネルギーの大きさに圧倒されます。
こちらは立体的に躍動する波が描かれています。
写実さと、絵画としての力強さの共存。眼福です。
camera:sony α7Ⅳ
lens:sony SEL24F14GM
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