「2121年 Futures In-Sight」展へ行ってきました。この記事は2つ目です。
1920年に、本展の企画に似た内容が言論誌上で展開されていたようで、その一部が展示されていました。
私たち世代が描く未来といえば、やっぱりドラえもん。小さい頃はその他に、空飛ぶ車、自動化が進む先端的な社会、人々の生活を豊かにするロボットとの共生(と、その争い)など華々しいイメージを持っていました。
1920年代の人々の描いた100年後の未来は、どこか生真面目さを感じさせつつ、やはり1920年代から地続きの発送が多く見られました。その中で、現代にある物をかなり的確に想像した内容もいくつか。特に「東京市地下図」は、結構当たっています。「世界的大成金の豪遊振り」は、前園さんの宇宙からのお金配りを連想させます。100年前の人の想像と現代において、決定的に異なっている点は「通信技術の飛躍度的な向上」と言うポイントかなと。私は40代ですが、小学生の頃にスマホを想像することは出来ませんでした。そりゃ100年前の人には夢物語以上の話ですよね。
展示エリア内をブラブラしていると、ちょっとドキッとする作品もありました。
かつて哲学者のフリードリッヒ・ニーチェは、「過去が現在に影響を与えるように、未来が現在に影響を与えている」と語っています。過去の積み重ねの先にいまがあるように、未来を思い描くというその行為が、いまのわたしたちの意識や社会をかたちづくっているということです。であるならば、いまこの2021年を決定づけている「未来」とは何でしょうか? それは人類のどんな想像力/創造力から生まれているのでしょうか?それを「未来を考えるための問い」というかたちで探ることが、「2121年 Futures In-Sight」展の目的です。
(公式サイト、ディレクターズ・レターより一部抜粋)
広告業界で著名な長嶋さんの作品もありました。素晴らしいグラフィックデザイナーと、紙メーカーさんの力の結晶でしょうか。「未来=紙」と言うイメージは無かったのですですが、この作品はとても良かったです、ぜひ現地で読んでみてほしい。
装飾的な文章が散見されますが、中には凄みのある文を書かれている方も。「想像と実装の共進化」と言う言葉には衝撃を受けました。日々、すごい深い思考をしている方ならではの言葉なのかな、と。
展示会場の中央にある、このサークルは回すことが出来ません。(そっとチャレンジした人
「手でつくる時間」と言う映像作品も非常に素晴らしかったです。
アイデアを思いついたことも凄いですし、それを実際に長い時間かけて挑んだ制作者の意気込みもまた、凄い。つい見入ってしまいます。
テレビでたびたび紹介される「人工流れ星」で有名な岡島さんの作品も。
グラフィックデザイナーの神様、佐藤卓さんの作品もありました。
協力:ニッカウイスキーと表記されていました。お酒の瓶なのかな?
作品はコンパクトなサイズが多いですが、実物の持つ魅力、迫力は見る人を惹きつける力を持っている物ばかりでした。会期は5/8までですので、お時間のある方は是非。
このシリーズの記事は、もう少し続きます。
camera:sony α7Ⅳ
lens:sony SEL35F14GM
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