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東京で働くバツイチ40代男性のひとり暮らし(たまにふたり)とかいろいろ。

【機動戦士ガンダム 水星の魔女】第10話「巡る思い」感想と考察 vol.2

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見どころ満載の情報量過多エピソードとなった第10話。感想と考察、その2。

(画像は公式サイトより)

-目次-

 

 


宇宙議会連合の存在

(画像は公式サイトより)

第10話で明らかになった本作の大きな設定の一つ。マトリョーシカおばさん、もとい、フェン・ジュンは宇宙議会連合に所属して諜報活動を行うエージェントでした。現状は御三家のどこにも属さず、何らかの調査活動を行っているようです。エアリアルが出現する以前の任務は、御三家の監視と適度な撹乱、といったところでしょうか。現在の任務はガンダムエアリアルの調査であることは間違いありません。「今はまだ調査の段階です。あなたの敵ではありませんよ。」と言うことは、目的のためには手を組む相手を選ばない、と言うこと。ミオリネの周辺を監視しているようですが、御三家の誰かやプロスペラと何らかのつながりを持つ可能性もあります。こうした不明な人物をも操舵スタッフとして雇い、進まなければいけない株式会社ガンダムの苦しい台所事情。とは言え、それすら味方に引き込んで見せようというミオリネの即断には、舌を巻く思いです。今のミオリネには、脱出がうまく行かず、ケータイゲームでストレス解消しようとしていた子供の面影は、すでに無いようです。立場、環境が人を造る、と言う好例。ゆえに、周囲の学生、スレッタとの距離感は離れてしまうことにもなってしまう訳です。

 

 

 

 

 

シャディクの謀略とサリウス父(仮)

(画像は公式サイトより)

・総裁が亡くなった時、誰かがホルダーなら、ミオリネと御三家の株を合わせて過半数になる
・シンセー+ミオリネでは過半数にならず、決闘で次の総裁は決まらない

第9話ではミオリネに対する個人的な感情が障害となり、準備と決闘において100%の力を発揮できなかったであろう?シャディク。事態を観察する力と、各勢力の思惑を見通す力は並外れているようです。一度は脅威を遠ざけたように見えた地球寮メンバーですが、眠れる獅子を起こしてしまった、と言うことなのかも知れません。シャディクはグラスレーの幹部候補という顔の他に、アーシアンレジスタンスと言う顔?も持っているようです。とんでもない高校生。第9話で見せたシャディク隊の結束は、おそらく戦争孤児としてスペーシアンに敵対する強い意志の結束でもあったようです。彼女らの持つ残虐性は、かつてスペーシアンから受けた迫害がベースになっていると考えると、筋は通ります。そして、ミカ姉の「連絡係」としての役割は、グラスレー寮と地球寮、と言う関係などではなく、シャディクとレジスタンス(過激派アーシアン)との繋がり、と言う壮大な内容だった様です。

「学生ならば学生らしく、決闘ゲームに興じれば良いものを。しくじればグラスレーでのポジションを失うことになるぞ。」
「施設育ちの僕を引き上げてくれた恩、忘れてはいません。勝ちますよ、今度は。」

このサリウスの発言、少し含みがあるように感じました。もしかすると、サリウスはシャディクが腹に持つ計画を知っているのかも知れません。あるいは、厳密な想像が出来ているとまではいかないものの、地球のレジスタンスや外部の集団とコンタクトをとっていることまでは知っている、、、。その上で、シャディクに愛情を持っているのも事実で、平穏に進むのであれば、そのまま自分の子供として扱いたい、と言う思いを持っているのでは、と。シャディクはサリウスを完全に欺いていると信じきっている様ですが、相手も御三家のリーダー。この辺は複雑そうです。

「元々決闘ゲームに重きを置いていない。」
「ベネリットグループを解体する、俺はもう、ためらわない。」

 

 

 

 


行方不明のグエルパイセン

髪を切り、見た目そのままの「ボブ」との偽名でアルバイトを始めたグエルパイセン。欲しいキャンプギアのためではなく、おそらくは「男として一人前になる」と言う若くて壮大な意志の元に始めた行動ではないか、と推察されます。悩んで立ち止まるのではなく、一歩を踏み出す勇気。親の苗字を捨てる覚悟。生半端なものではありません。ますますsnsにおける彼の人気が鰻登りです。って言うか、眉毛の角度とか目の描写が、もはや別人では無いですか?このギャップは当初予定されていたものなんですか?本当にありがとうございます。物語の本筋から離れるのかと思いきや、貨物船でプラント・クエタに行くことになるなど、「運命の子」としての資質は相変わらず持ち合わせているようです。乗っている船がテロ集団に捕縛されてしまうとか、もはや主人公の境遇です。おそらくは惨劇が起こるであろうプラント・クエタにおいて、優しくしてくれた周囲を守ため、あるいはスレッタを守るために、打ち捨てられた旧型のモビルスーツを乗りこなして大活躍してくれるのでしょう。待ってますよパイセン!

 

 

 

 


荒廃した地球

宇宙議会連合の存在と併せて、第10話で明らかになった本作の大きな設定の一つ。今回フォーカスされた地域は、どうやら、日本のどこかの都市がモチーフとなっているようです。加古川?ではないか、と言う考察も見かけました。

 

資金も授業も環境も人材も、何もかも充実しているベネリットグループの学園に対して、破壊され、破片やガラスが飛び散った校内。一瞬だけ映りましたが、教室内にベッドが多数並べられたところもありました。これはガンダムに乗って瀕死になった子供が安置されていた空間なのでしょうか。校内にはリーダー格の大人以外は、全て幼い子供であった点が気になります。働き盛り世代は戦場に出ているのか、はたまた成人する前にパーメットの逆流で亡くなってしまったのか。

 

シャディク「デリング・レンブランを襲撃してもらいたい」
ジー「お前さんのところのトップを殺せってのか?」
シャディク「5日後、デリングはプラント・クエントに入る予定です。」
ジー「宙に上がってベネリット有数の開発拠点を襲えとは、アーシアンにきつすぎないかい?」
シャディク「拠点防衛の循環艦隊はジェターク社の管轄です。手薄にするよう、話はついています。」
ジー「そっちで用意してもらいたいものがある。航行ルートと、その足を、だ。」

衝撃。ニカ姉の部屋は、地球のレジスタンスとの連絡で使用されていたようです。物語の序盤で、ニカがスレッタにエアリアルの制御について質問していたのも、こうした背景があってのことと考えると、どんどん闇が深く感じられてしまいます。

 

「お父さん役の人がよろしく、って。」

シャディクはニカの出生を知っている、と言うことですね。地球におけるレジスタンス組織は複数存在するのか、妄想が広がるシーンでした。

 

 

 

 


悲劇への伏線

「笑いごとじゃないぞ、お前も遠くなる側だから。」
「妻じゃないです、婿です。」

怖いやりとりですね。今後、スレッタとミオリネの距離が遠くなってしまうことが確定のフラグ。

 

「この前のグラスレーとの決闘、あの時、あなたは、、、」

医療工学を志していたペルメリアさん。質問しようとしていたのは
の続きですが、「あなたは一体、誰と話していたの?」でしょうか。

 

 

 

 

エランくん5号登場

(画像は公式サイトより)
このフィフスチルドレン、怖すぎます。話し方や言葉遣いだけではなく、服装やアクセサリーも変化。直接的にデートを誘う、思春期の女子の顎クイを行うなど、乙女ゲーでも見ているかのよう。花江さんの演じ分けも素晴らしいですね。見ていて楽しいです。私が腐女子なら、録画してリピートします。

 

「みんな噂しているよ、君は結婚したくないミオリネの弾除けだって。名目上は結婚という形をとるかもしれない、でもそこに心はないさ。だからきっと、許してくれるよ、、、。」
「ご!ごめんなさい!」
「逃げられちゃったか。でもまぁ、押せば落ちるな、あ、れ、は。」

存在感が薄いと思われていたぺイル社、とんでもない搦め手でエアリアルに迫ろうとしています。スレッタとミオリネが引き離されて行くフラグが立ちまくりの第10話、怖すぎ。

「我々が欲しいのはエアリアルというモビルスーツ。堂々と勝負する必要はない。」
「今度の新しい強化人士、決め手は何だったのさ。」
「あなたと同じ性格の悪さですよ。」

そんな面と向かって言いますかね、、、。さすがのオリジナルもへこむのでは、、、。

 

 

 

 


温室の存在


亡き母の遺したもの。ミオリネにとっては「無くしてしまった母の代わり」であり、「過去への依存」というモチーフであったように思います。ですが、株式会社ガンダムの代表となったミオリネは、温室の管理をファーム業者に任せてしまいます。

「ミオリネさんの大切。私、任されたって、、、」
「ありがとね、お疲れ様。」
「そう言えば、エランには会った?」
「だ、大丈夫です、私にはミオリネさんが。」
「何のこと?」
「エランさんにデートしようって言われて、でも、ちゃんと断ったんです。」
「いいよ、デートして同僚になるんだから、仲良くやってよ。あ、決闘はダメだからね。」
「同僚って?」
ガンダムパイロットの経験を買って、雇うことにしたの。テスターが一人だけの会社なんてやばいでしょ。これでスレッタになんでも頼まなくって良くなるわ。」
「私、いなくてもいいってことですか。」
「そうね。」
「ですよね、そうでした。私、一人で勘違いして。」
「そうそう、エアリアルだけど、プラントクエタまで取りに行くことになったから。あんたも来てよ、楽しみでしょ、久しぶりにエアリアルに会えるの。」
床にキーホルダーを落としてしまうスレッタ。
青いキーホルダーがフレームアウトしたのは、もう、そう言うことですね、、、。

 

 

 

 


今週のプロスペラ

(画像は公式サイトより)
プラント・クエタで待ち構えるプロスペラ「お待ちしていました、デリング・レンブラン」。今週も強い引きでしたね、、、。水星と地球を何度も往復するプロスペラのことですから、地球のレジスタンスと密に連携をとっていると思われます。つまり、シャディクが手配したレジスタンスの暗殺ムーブはプロスペラを通じてデリングへと伝わる可能性が大。しかし、デリングはプロスペラの仇である訳ですから、プロスペラが単純にデリング助ける訳はありません。シンセーにとって、また、プロスペラにとって最大の利益を得られるような外道ムーブに動くであろうことが予想されます。第7話「シャル・ウィ・ガンダム?」でミオリネに見せた「デリングへの恨み」を思い起こすと、視聴者の予想を超える残虐性を発揮しそうです。ただ、個人的な復讐以外にも「ガンド技術の発展」と言う夢を持っているプロスペラ。何らかの政治的な交渉が主な目的だとは思われます。カテドラルの参謀も同席しているあたりが、その布石になりそうですね。

 

 

 

 


ガンダムが2機登場

コクピット内部を見るに、捜査系統はエアリアルのそれと近いぽい。むしろ、ルブリスの方が近いかもしれません。そして重火器を装備している点はエアリアルと大きく異なります。こちらも分離変形するガンビットが搭載されているのでしょうか?デザイン系統がこれまでと大きく違うので、オックスアース社による開発である可能性も高い?かも知れません。

 

「これよりこの船は、我らフォルドの夜明けの管轄下に入る。」
「抵抗してもいいけど、殺すから!」

いいですね、ガンダムと言えばレジスタンス組織の活躍。きな臭くなってまいりました。

 

 

 

 


1stシーズンのラスト予想

気がつけば1stシーズンも残り2話。これでプラント・クエンタには、さまざまな思惑を持った複数の組織が集結することになります。

・デリング暗殺を目論むガサツなジェターク
・ジェタークの暗殺を利用して自らが総帥になることを目論むサリウス
・デリングの暗殺を契機にベネリットグループの解体を目論むシャディク
・シャディクの依頼を足掛かりにスペーシアンの弱体化を目論むフォルドの夜明け
・ミオリネに協力して見せることで情報を収集したい宇宙議会連合
・株式会社ガンダムを成長させてデリングにより一層、認められたいミオリネ
・またしても何も知らないワスレッタさん

三つ巴どころの話ではありません。少し前まで、ほのぼの青春学園ドラマを見ていたはずだったんですが(そんなこともない)、1stシーズン残り2話となり、いっぺんに「ガンダム」らしい血みどろの様相を呈してきました。プロローグを除いて、これまで「人が死ぬ」描写はTV放送ではありませんでした。ですが、プラント・クエンタ事変によって「主要人物の誰か、あるいは、複数のキャラクターは確実に死亡すること」が予想されます。現時点ではデリングがその筆頭候補ですが、「11話で暗殺される直前まで危機に陥るが、寸前のところで助かる」→「12話で予想もしなかった方法で、デリングがミオリネの目の前で殺されてしまう。スレッタ始め主要キャラの大混乱。さらに新たな敵(事件)の発生。」と言うところで「続きは第2シーズンへ!!」と言う流れになるのではないかな、と予想しています。その流れにプロスペラが絡み、スレッタの出生にまつわる秘密も明らかになる、、、かな?

 

 

 

 


第10話の制作スタッフ

脚本は第6話ぶりに大河内一楼氏、絵コンテは第2話ぶりの京田知己作画監督西村博之氏&鈴木卓也氏。錚々たるベテラン揃い。モビルスーツ戦闘の無い人物中心回ではありましたが、このスタッフィングの力の入れよう。1stシーズンにおいて重要なエピソーである、ということが伺えます。

 

 

 


おまけ:リリッケの伏線

(画像は公式サイトより)

「えぇ、私たちの体は宇宙で十全に暮らせる様にはできていないんです。その不測を補う技術が、ガンド技術なんです、、、。」と言うセリフが一瞬、背景に挿入されました。各メンバーが仕事をしている描写、といえばそれまでなのですが、大河内さんが意味のないセリフを入れてくるとは考えにくい。全く想像がつきませんが、ゆくゆく何らかの伏線になるのかも知れません。

 

 

 

果たして、宇宙で大人気の新PVは完成するのでしょうか。ガンダムらしいおどろおどろしい展開が始まる前振り感が満載の第10話でした。来週はお休み、次回は12/25(日)の放送。長い2週間になりますね、、、。

 

 

 

 

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